求職者が紹介会社経由で応募してくる理由!人材紹介とは?無料転職サポートとは?

有料職業紹介は歯科業界でも10年ほど前から拡大している採用手法です。

弊社の取引先との先生の会話で、「なぜ求職者は紹介会社経由で応募してくるのだろう」というご意見を頂きます。

今回は人材紹介会社についてお話しします。

目次

紹介会社の仕組み

紹介会社は求職者と歯科医院の間に、営業マンが仲介し採用時に成功報酬の手数料を払う形です。手数料は他の採用手法の中で最も高額で、最低約50万円~「紹介者の年収×○○%」が相場です。

※正社員の歯科衛生士の場合

この年収には賞与も含まれており、利率の相場は20%~30%といわれています。

年収300万円の新卒者を30%で取ると、紹介料は90万円ですね。便利ですが高額なこともあり利用を避ける先生も多いのではないでしょうか。

そもそも歯科医院側は「人材紹介会社」と呼んでいますが、求職者視点では違います。

求職者向けの求人サイトなどでは「無料転職サポート」という肩書です。

「お金をかかるところから応募するのはおかしい」と仰る先生も多いですが、求職者はそもそも採用時にお金がかかっていることを知らないケースが多く、歯科医院にとっては「採用に数十万円かかった人」という見方でも、求職者からは「無料で仕事を紹介してくれた会社」なのです。

なぜ人が集まるのか?

人材紹介会社は他の求人サイトや求人誌に比べても、登録者数が非常に多い傾向にあります。理由は大きく分けて二つです。

1, おとり求人

紹介会社によってはおとり求人で、サイト内の求人数を増大させ人を集めています。求職者も求人数は多いに越したことはないですからね。

ここで言うおとり求人とは「企業に無断で紹介会社のサイトに掲載されている求人」のことです。

是非Googleで「あなたの医院名+求人」で検索してみてください。載せた覚えの無い求人がたくさん出てくると思います。

2, 膨大な広告費

求職者を集めるために莫大な広告費をかけています。またその広告費を回収するために紹介料が高い。というのも事実です。会社の家賃・営業マンの歩合・広告費。これらすべては企業からの紹介料で賄っているので当然です。

資金力があるのでその分広告にもお金をかけ、たくさん人を集めることが可能です。

「紹介料80万の人材会社」「採用費20万の求人サイト」、資金力の差は歴然です。

求職中の方々に伝えたい!人材紹介のメリットとデメリット

メリット

メリット① 楽に仕事を探せる

転職エージェント(営業マン)は面接設定から面接の同席、給与交渉までやってくれます。

自分の時間を割かずに転職活動が可能です。

メリット② 面接にたどり着きやすい

転職エージェントは事前に、先生方へ「良い人です」などどアピールしてくれます。 そのため応募~面接までたどり着きやすい医院もあります。

転職エージェントで面接している様子

デメリット 5選

デメリット① しつこい勧誘

求人サイトに登録したらしつこい電話やメールが一日5件ぐらい来る。このような経験ありませんか?それらは全て人材紹介会社です。紹介会社の求人サイトは「歯医者に直接応募したつもり」になる作りになってるため、知らないうちに登録になっている。というケースがよくあります。

デメリット② 選択肢が減る

人材紹介会社は高額であるがゆえ、使っている先生方も限られます。サイトに載っている歯医者は全部紹介してくれる訳ではありません。

先生方はまず「安い求人に載せる」それでもどうしても採用できないから紹介に依頼するケースが大半です。

紹介会社よりも安い求人サイトを利用した方が転職先の選択肢は多いです。

デメリット③ 嘘をつかれているかも?

「○○歯医者が気になります」と言ってみたものの、「○○〇という理由で募集していませんでした」と言われたことありませんか?それは嘘かもしれません。

「募集はしているけど紹介は使わない歯医者」これらは全て、転職エージェント→求職者へは「募集してませんでした」と伝わります。

紹介会社は転職のサポートが仕事ではありません。「いかに会社の取引先に紹介するか」が仕事です。

そのため嘘をついたり情報操作を行い営業マンも中にはいます。

自分経由で転職してもらわないとお金が入ってこないですからね。情報の信ぴょう性はしっかり確かめましょう。

デメリット④ 入社後のトラブル

どこ経由で応募してきても同じ求職者で同じ衛生士です。しかし先生方も人間です。

「60万で採った人」と「20万で採った人」同時に入社などした場合、どうしても比べてしまいがちです。自分は悪くないのに…と横柄な対応をされる方も何人も見てきました。採用側としてはどうしても費用に見合った働きを求めてしまいます。

紹介会社は先生方に「紹介料のことは本人には言わないで」と口止めしているケースがほとんどです。

デメリット⑤ 給料が上がらないリスク

年収×〇%の会社を利用していると、先生側としては「給料を上げると紹介料も上がる」です。

紹介経由で応募するよりも、直接応募して自分で交渉する方が高いかもしれません。

歯科医院はどう対応するべきか?

利用予定のある先生方

人材紹介会社は高額ですが、集客は強いため上手に付き合う必要があります。

成約前に必ず契約書を読んで、「紹介料」「紹介料の計算方法」「早期退職時の返金規定」をよく確認して、シミュレーションすることをおすすめします。

そしてもちろんですが、職安経由の方も紹介経由の方も平等な評価で見てあげてください。

紹介の利用予定が無い先生方

紹介会社の利用予定はないが求人をしても中々集まらない先生方は、一度自分の歯医者の求人がネット上のどのサイトに掲載されているか今一度確認して、利用予定の無い所からは掲載取り下げをおすすめします。

せっかく求人に興味を持ってくれた人がいても、利用予定のない会社に持っていかれているかもしれません。

広告で気を付けるポイント

紹介会社の求人は、Google、ヤフー、Indeed、求人ボックス、スタンバイなどに有料枠として掲載されています。

これらの媒体から直接採用を考えている先生は、まず不要なサイトの求人を削除してから掲載しましょう。

資金力で必ず負けるのでご注意を。

さいごに

採用側の先生も、利用する側の求職者もそれぞれメリット・デメリットを把握したうえで気持ちの良い転職・採用にしたいですね。

安易に「歯科衛生士 採用」や「歯科衛生士 求人」で検索するのではなく、まずは転職活動の方法から見直してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次